9月4日(火)及び9月5日(水)の2日間、相模原市消防指令センター及び相模原市防災消防訓練場において自衛消防隊員研修が開催されました。
9月4日は29事業所から47名、9月5日は24事業所から41名の参加がありました。
この研修は、会員事業所において自衛消防隊員となる従業員等を対象として実施するもので、火災予防に関する知識、消火技術等を習得していただくことにより事業所の自衛消防力の強化を図ることを目的としています。
研修内容については、AEDを用いた心肺蘇生法訓練、礼式訓練、消火器取扱い訓練、屋内消火栓取扱い訓練、震度体験訓練等、普段なかなか体験することのない訓練・実技を中心とした内容となっております。
2日間ともに天候には恵まれましたが猛暑が治まらず、受講者の熱中症予防を考慮して実施しました。参加者は真剣に取り組んでおり、訓練終了後には全員に修了証が交付され、研修会は無事終了しました。
なお、この研修に参加いただいた2名の方から感想文が寄せられましたので、ご紹介させていただきます。
【平成24年度自衛消防隊員研修会感想文】
相模原商工会議所 糠谷佳文(ぬかや よしふみ)
この度は、自衛消防隊員研修という貴重な経験が出来る機会をご提供いただき、ありがとうございました。
昨年の東日本大震災、そして今後、その発生が確実視されている東海地震、首都直下型地震など、いつ災害や火災が起きてもおかしくない状況が想定される中において、より実践に近い形での訓練を行えた、又とない機会になりました。
午前中に受けた救命講習では、心肺停止から3~4分以内の一次救命処置が生存率を大きく左右するということを初めに教わり、その場に居合わせた時にするべき対応を一人ひとりが実践していきました。特に、AEDの使用方法や、人工呼吸・心臓マッサージの仕方は、訓練用の器具が正しいやり方で行わないとランプで表示されるなど、わかりやすくなっていることもあり、体験者として「一度は体験しておくべきだ」という感想を持つようになりました。
午後からは、まず初めに特別高度救助隊「スーパーレスキューはやぶさ」の模擬訓練を間近で拝見させていただき、その素早い身のこなしはもちろんのこと、緊急時にこそ、統率の取れた動きや、発声による安全確認が必要であると印象付けられました。
その後は、礼式体験・煙体験・震度体験や、実際に放水や消火器を用いての訓練となり、訓練ではほとんどの人が初体験ながら正しい使用方法にて安全に取り扱うことができるようご指導いただき、とても充実した内容となりました。
この研修会にて私は、いざという時にその場に居合わせた人の行動が、人命を救える可能性を大きく左右することを学びました。いつ誰の身に起きるかわからないからこそ、とっさに動くことの出来る人が1人でも多くなることが重要だと思います。相模原市防災協会さんに今後も本研修を是非、続けていただければと思います。
【平成24年度自衛消防隊員研修会感想文】
北里大学病院 笠井杏子(かさい きょうこ)
今回の自衛消防隊員研修では、一般人でもできる緊急時の対応を学ばせて頂きました。
午前中は人形を相手にしながら胸骨圧迫・人工呼吸、AEDの使い方を学びました。胸骨圧迫・人工呼吸は実際に効果が得られているのか機械を通して確認しながら繰り返し練習し、効果のあるやり方を身につけました。また、AEDの使い方は電源投入・パット貼り付け等実際にやらせていただき、AED使用に対する不安がなくなりました。自分が練習するだけでなく、他の参加者が練習する姿を何回も見ることで救命処置の流れを自然と覚えることができました。救急車が到着するまでの間にこれらのことを行うだけで、患者様の生存率や社会復帰率が高くなると知り、自分にもできることがあると知りました。また、実習だけでなく、テキストを読みながら細かい注意点等も教えていただき、理解が深まりました。
午後は屋外で消防訓練を行いました。まず初めに消防隊員の実践訓練を見させていただき、その後に礼式訓練、震度体験、煙体験、消火訓練、放水訓練を行いました。震度体験は起震車で、煙体験は体に害のない煙の中に入り地震や火災の模擬体験をしました。放水訓練では実際に放水を体験し注意点等教わりました。また、消火器取扱いは粉末消火器を使用して消火をすることで学びました。
この自衛消防隊員研修を通して緊急時に落ち着いて行動することの大切さを改めて実感しました。そのために、日頃から防災の意識を持つこと、万が一の時のために備えることはとても重要だと思います。私は以前にも救命処置の研修に参加したことがありましたが、今回また研修に参加したことでより理解が深まったように感じました。一度でも体験することが出来れば、救命処置に対する不安は軽減できると思います。一人でも多くの人の命を救うために、より多くの人にこのような研修に参加してほしいと思いました。
最後に今回の研修では本当に貴重な経験をたくさんさせて頂いたので今後生活していく上で活かしていきたいと思います。